プレス金型向 DLC-IRIS(超精密金型)
今までのDLCでは剥がれてしまっていたプレス金型(パンチ・ダイ)の長寿命化やコネクタ製造関連会社などで多岐に渡り使用が展開されている処理です。
膜厚が薄膜の為工程前寸法なども必要ありませんので現在お使いの金型部品をそのまま御支給で処理可能です。
内径に付きまわり良く入り込むバージョンもございますので、割り型だけではなく一体型のダイへも効果発揮いたしますのでより広い範囲での金型部品の長寿命化が期待できます。
イメージ図
処理可能材質
超硬(オススメ)・ハイス鋼・ダイス鋼・SUS・アルミ・etc
※推奨面粗度0.4S以下が望ましいです。詳しく情報をご希望される場合はお問合せください。
※厚膜タイプもございます。別途ご相談頂けましたら様々なご提案させて頂きますのでお気軽にご連絡ください。
精密超硬プレスパーツ・モールドパーツ・非鉄系切削工具・各種機械部品
t=0.12のリン青銅(C-5240)打ち抜きにて、未処理品に比べて2倍程度のショット数を加工可能になりました。
また、再研磨量も0.05mm程度で摩耗部分が取れますのでパンチの長寿命化が可能です。
※リシャープ時にはドライではなく、なるべくウェットにてゆっくり行ってくだいますと、側面の切れ刃の部分の膜剥がれを抑えてリシャープ後もショット数が伸びやすくなります。
GF含有量が多い樹脂への金型部品の耐摩耗性向上やガス付着防止などにも効果ございます。
通常のPVDコーティングやDLCでは入り込みにくかった小径の内径部などにも膜が入りやすくはなってますので、ゲート摩耗などにも効果ございます。
DLC-IRISより更なる寿命向上を実現!
現状のDLC-IRISより倍以上の長寿命を可能とする複合技術です。
一般的にはDLC-IRISの下地処理に窒化などをしてしまうと成膜不良の原因となるために複合処理ができないのが現状でしたが、弊社オリジナルの複合処理によってDLC-IRISよりも更なる長寿命化を実現いたしました。
DLC-IRISαの特徴
- ユーザー様のご報告にてDLC-IRISをリシャープしてしまうとショット数が落ちやすい特徴がありましたが、リシャープ後でも超硬母材自体に滑り性が浸透拡散しているために、DLC-IRISのみの場合に比べてショット数の維持が実現
- 一体型DIEなどでも内径全体に浸透拡散するために、リシャープ後も同様にお使いいただけます。
- 海外工場などで加工する場合もメンテナンス頻度が少なくなるために量産性の効率も向上いたします。
- 現在テスト中ですが、SUS材、リン青銅、コルソン材でDLC-IRISより倍以上との評価が出ております。
テスト実施例
SUS t=0.3 :DLC-IRIS処理品の数倍の延命が起きております。
Sコルソン t=0.15:リシャープ後1000万ショットまで加工した時点で作業終了の為、引き続きテスト中
Sリン青銅 t=0.06 :DLC-IRISの3倍の寿命延長いたしました。(下記新品時の客先テスト結果)
●現在打ち抜きのみでのテストしか行っておりませんので、テスト評価ご希望の場合はお気軽にご相談ください。
●コルソン銅に関してはDLC-IRISαでもIRIS同様に剥離してしまう場合は、SAOS-Ⅶαをご提案させて頂いております。
●DLC-IRISα提携企業:ケービー・テック株式会社(代表取締役社長:方波見豊 TEL:022-302-5102)にても同対応にてご相談承ります
樹脂成型金型部品のGFによる摩耗でお困りのお客様へ
LCP(液晶ポリマー)の離型・耐摩耗にも実績が出てきております。
現在LCP成型にて離型や耐摩耗、腐食などでお困りの場合は一度ご相談ください。
ゲート部の摩耗対策、鏡面維持、複雑形状維持、ガス付着など効果があります。
[加工製作~DLC-Irisまでの一貫対応]
超硬パーツを短納期で製作してからDLC-IRISまで一貫して納品させていただくことも可能です。
弊社取扱メーカーでもあります株式会社エコー精密(ホームページ参照)様にて推奨面粗度0.4S以下にて処理必要部を仕上げてもらっております。
加工製作~DLC-Irisを一貫しての納品をご希望のお客様などいらっしゃいましたらお気軽にご相談ください。
※上記画像は全て加工後DLC-Irisを処理しております。
※画像提供 ㈱エコー精密様